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L.A.メタル (West-Coast Metal)

【HR/HM】 80年代初頭、イギリスのNWOBHMの動きに触発されるような形で巻き起こったアメリカのHR/HMムーブメント。当時LA(ロサンゼルス)をベースに活動していたバンド群が出していたサウンドの総称(ただし、スラッシュ・メタル・バンドは除く)。それらのバンドはブルージーなものから正統派寄りのものまでバラエティに富んではいたが、パブリック・イメージとしていくつかの特徴がある。

ひとつは、トップを短くし、パーマでボリュームを持たせたヘアスタイル、メイクにアイライン、カットTシャツ、ペイント・ギターという、それまでのHR/HMにはないグラム・ロック的な派手なルックス。ふたつめはR&Rからの影響を感じさせるスリージーな音楽性と、開放弦を交えたシンプルなギター・リフを中心としたシンプルでキャッチーな楽曲、みっつめはフラッシーなギター・ソロを聴かせるギター・ヒーロー・タイプのギタリストが多かった反面、ヴォーカルに上手い人が少なかった(個性の強い人は多かったが)という事実。よっつめはセックス・ドラッグ・ロックンロール的な、享楽的なテーマの歌詞を歌うバンドが多かったということ。MOTLEY CRUEやRATTの成功によって、80年代を通じて、LAのサンセット・ストリップ地域にあった「ロキシー」や「ウイスキー・ア・ゴー・ゴー」といったクラブでは、毎晩こういった特徴を備えたバンドたちがプレイしていた。

それまでのHR/HMの男臭いイメージに対し、華やかなイメージのあるLAメタルには女の子が飛びつき、HR/HMファンの裾野を一気に広げるとともに、HR/HMにおける商業的成功の規模を飛躍的に拡大することに成功した。そういう意味ではHR/HM史上において最も重要なムーブメントのひとつであるが、反面、HR/HMに「カッコばかりで中身のないロック」的なマイナス・イメージを植え付けてしまったという意味で功罪相半ばするムーブメントであった。

 

■このジャンルの代表作

モトリー・クルー / シアター・オブ・ペイン

 

ラット / 情欲の炎

 

 

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