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FREEDOM CALL
CRYSTAL EMPIRE
84
クリスタル・エンパイア (2001)

前作のストーリーの外伝的内容というEP「TARAGON」をはさんでリリースされたセカンド・アルバム。基本的な方向性に変化はないものの、アルバムのメリハリの利かせ方やソングライティングに向上が見られ、充実したアルバムに仕上がっている。今日び、こうしたHELLOWEEN〜GAMMA RAY直系のいわゆる「ジャーマン・メタル」を、このレベルで聴かせることができるドイツのバンドは彼らだけかも。とにかく、イントロ的な#1に続く、バンド名を冠した#2、そしてこれぞメロディック・パワー・メタル!という#3への流れで好き者はご満悦でしょう。前作同様、演奏・プロダクションともにソツがなく、キーボードやコーラスを上手く使ったアレンジは流麗かつキャッチーなメロディとあいまって音楽の雰囲気作りに貢献し、完成度を高めている。キャッチーな曲から荘厳な曲までソツがなく、ファンには安心してお薦めできる商品といえる。しいて問題点を挙げれば、メタルらしいヘヴィさがほとんど伝わってこないという点か。とはいえ、そういう小ぎれいなサウンドを好むリスナーは確実に存在すると思う(僕も昔はそうでした)ので、それは好き嫌いの問題でしょう。

FREEDOM CALL
STAIRWAY TO FAIRYLAND
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ステアウェイ・トゥ・フェアリィランド (1999)

GAMMA RAYのドラマー、ダン・ツィンマーマンと、元MOON DOCのヴォーカリスト、クリス・ベイが結成したバンドのデビュー・アルバム。ギターは後にHELLOWEENに加入して名を上げたサシャ・ゲルストナー。サウンドはまるでGAMMA RAY、という陽性のメロディを持ったメロディック・スピード・メタルで、ANGRAあたりに通じる優美なシンフォニック・アレンジが施されているのが特徴。「Fairyland」「Holy Knight」といった曲名から想像できるように歌詞世界はファンタジーで、その辺も含めてまさに「お約束ワールド」を体現しているといえる。ダンもわざわざ2つのバンドで同じような音楽をやらなくても、という気はするが、やっぱり曲を書きたかった、あるいは仲良しの(?)クリスと一緒にバンドをやりたかった、とか、そういう次元の話なのだろう。クリスの歌は線が細いものの、充分許容されるレベルだし、演奏は非常にタイト。チャーリー・バウアファイントによるプロダクションも良好で、特にケチをつける要素は見当たらない。でも、なんかインパクトに欠ける、というのが正直な感想だったりして。とりあえず疾走曲は多いし、出来は悪くないので、GAMMA RAYのアルバム全部聴いて、なお同じような音楽を聴きたい! という方はぜひどうぞ。


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