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PLACE VENDOME
THUNDER IN THE DISTANCE
85
サンダー・イン・ザ・ディスタンス (2013)

このプロジェクトのメンバーおよび、カイ・ハンセン(G: GAMMA RAY)、マンディ・メイヤー(G: KROKUS, GOTTHARD)とUNISONICを結成したことで自然消滅の道を辿るかと思われたPLACE VENDOMEだが、これまでリリースした2作が好評だったためか、こうして新作がリリースされた。なお、ドラマーはコスタ・ツァフィリオから、ELEGYやADAGIOでの活動歴があるダーク・ブルイネンバーグに交代している。基本的には前作「STREETS OF FIRE」同様、外部ソングライターによる楽曲をプレイしており、今回は約半数の楽曲を手掛けるアレッサンドロ・デル・ヴェッキオ(EDGE OF FOREVER, EDEN'S CURSE, LIONVILLE他)を中心に、マグナス・カールソン、ティモ・トルキ、ブレット・ジョーンズなどが楽曲を提供している。基本的に音楽性ありきのプロジェクトなので、AOR/メロディアス・ハードとしての方向性に変化はないが、本作では前2作にも増して叙情性や哀愁が強まっているような観があり、そういうメロディに弱い私としては聴いていて非常に心地良い。むしろここまでクオリティの高いメロハー・サウンドを提示されてしまうと、マイケル・キスクは(前作ライナーノーツで本人が認めている通り)必ずしもAOR向きの声の持ち主ではないだけに、こういう音楽にピッタリとハマるエモーショナルなシンガーの歌声で聴いてみたくなってしまうという本末転倒な気分になってしまったり(笑)。


PLACE VENDOME
STREETS OF FIRE
84
ストリーツ・オブ・ファイア (2009)

マイケル・キスク(Vo: 元HELLOWEEN)をフィーチュアしたプロジェクトが、前作が好評を博したことでセカンド・アルバムを発表した。前作と同じくデニス・ワード(PINK CREAM 69)をプロデューサーに迎え、バックのメンバーにも変更はない。ただ、前作ではデニスがほぼ全ての楽曲を手掛けていたが、今回デニスは一切作曲にタッチせず、マグナス・カールソン(LAST TRIBEほか)やロバート・サール(WORK OF ARTほか)、ロニー・ミリアノヴィック(DIONYDUSほか)、ツォーマス・ヘイッキネン(LEVERAGEほか)といった、『Frontiers Records』お抱えの(?)ソングライターたちが楽曲を手掛け、中にはなぜかHAMMERFALLのヨアキム・カンス(Vo)やアンダース・ヨハンソン(Dr)が関わった曲も収録されている。音楽性は基本的には前作の流れを受け継ぐAOR寄りのメロディアス・ハードだが、今回はよりAORや、かつて産業ロックと呼ばれたサウンドに接近している。アルバム前半に叙情性の強いヨーロピアン・メロディアス・ハード的な楽曲が多く集められ、アルバム後半はアメリカのAORバンドかと思うほど洗練された楽曲が並んでいるのが本作の特徴で、優美なものから快活なものまでタイプは異なれど楽曲は粒ぞろい。楽曲に合わせてマイケルの歌唱も非常に伸びやかで、非常に気持ちよく聞けるメロディアスなアルバムとなっている。

PLACE VENDOME
PLACE VANDOME
82

プラス・ヴァンドーム (2005)


イタリアのメロディック・ロック専門レーベル「Frontiers Records」のオーナー、セラフィノ・ペルジーノによる、「マイケル・キスクにAORを歌わせる」ことを目的にしたプロジェクトのアルバム。「メタル嫌い」を公言していたマイケルだが、2001年のAVANTASIAへのゲスト参加をきっかけに、HR/HM寄りの音楽でもゲストとしてなら歌うようになるなど、かつてに比べると態度を軟化させていたマイケルは「AORであれば」ということでこの話に乗った。本作のキーマンはPINK CREAM 69の、というよりは既にANGRAなどを手掛けるプロデューサーとして有名になりつつあるデニス・ワード(B)で、本作の楽曲も大半が彼の手によるもの。バンド名を決めたのもデニスで、パリにあるヴァンドーム広場から取られているという。バックを務めるミュージシャンが、Keyのギュンター・ヴェルノ(VANDEN PLUS)を除くと、ウヴェ・リーテナウアー(G)にコスタ・ツァフィリオ(Dr)という「PINK CREAM 69組」だけに、「マイケル・キスクが歌うPINK CREAM 69」みたいなことになるのでは、と予想していたが、#1のような比較的ハード・エッジな曲ではそういう雰囲気も漂わせつつ、意外なほどオーソドックスなAOR系メロディアス・ハード・チューンが揃っている。近年のPINK CREAM 69は良くも悪しくもアンディ・デリス在籍時のようなクセや個性が薄れているので、こういう特徴は薄いが良質な、ある意味プロフェッショナルな音楽をやらせるにはうってつけだったということか。Keyも出過ぎず引き過ぎず、実に良い仕事ぶり。無論マイケル・キスクの歌唱力は申し分なく、マイケルの「うた」がじっくり堪能できる、ファンにとっては堪らないアルバムに仕上がっている。

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