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ホームコラム>年間ベスト2010


The Best 10 Albums of 2010

No.1

 

AVANTASIA / WICKED SYMPHONY & ANGEL OF BABYLON

私にとってこの年のハイライトはこのAVANTASIAプロジェクトであり、両作は2枚でひとつ。どちらのアルバムもゲストの豪華さ以上に楽曲のクオリティ、バラエティ自体が素晴らしい秀作。


No.2



BULLET FOR MY VALENTINE / FEVER

激しさと哀愁、伝統とモダンのバランスが良く、私のようなやや保守的なリスナーでも単純にカッコいいと思えました。全米3位という「成果」も見事。

 

No.3



VERSAILLES / JUBILEE

ルックスもサウンドも絢爛豪華な、劇的極まりないシンフォニック・メタルの革命が美しく燃え上がる…。

 

No.4



Syu / CRYING STARS -STAND PROUD!-

私のような90年代メロディック・メタラーのツボを突きまくる選曲がニクい。聴いた回数では一番かも。

 

No.5



GALNERIUS / RESURRECTION

小野正利を得てついに完全な「メジャー・クオリティ」に到達したジャパニーズ・メロディック・パワー・メタルのマスターピース。

 

No.6



W.E.T. / W.E.T.

本来は09年のリリースだが、日本盤のリリースが10年だったのでここに選出。北欧メロハーの底力を見せつける快作。

 

No.7



ACCEPT / BLOOD OF THE NATIONS

ウド不在にもかかわらずまさかの完全復活。LOUD PARK 10で観たライヴも最高だった。これぞ古典的正統派メタルの真骨頂!

 

No.8



NEGATIVE / NEON

このバンドがここまでスケール感とメジャー感に溢れたロック・アルバムを作ってくるとは正直予想外でした。全曲シングルに出来そうな楽曲の充実度。


No.9



RECKLESS LOVE / RECKLESS LOVE

80S'ポップ・メタル・リバイバル組の中でもスター性、楽曲センスが光る。インパクトの強い楽曲を多数収録したデビュー・アルバム。

 

No.8



ANCIENT BARDS / THE ALLIANCE OF THE KINGS

RHAPSODYを輩出したイタリアから登場した、新たなるシンフォニックRPGメタル期待のホープ。

 


The Best 10 Tunes of 2010

No.1 God Palace -Method of Inheritance- / VERSAILLES
  まさかV系にカテゴライズされるバンドがここまで見事な大作エピックを生み出すとは…。

No.2 Take Me Away / TAKING DAWN
  「Runaway」+「Youth Gone Wild」といった感じの、これぞキャッチーなHR/HMアンセム。

No.3 Back To Paradise / RECKLESS LOVE
  ひと昔前のダサディスコみたいな曲だが、麻薬的な魅力があって高い作曲能力を感じさせる。そして実際同アルバム収録の「Sex」と「Wild Touch」もここに選出したいほどの名曲だった。

No.4 Don't Walk Away / KISKE/SOMERVILLE
  どこかノスタルジックで優しい気持ちにさせてくれる暖かいハード・ポップ・チューン。

No.5 Strangers In Life / DELIRION
 

イントロからブリッジからコーラス、そして間奏まで何もかもがクサい。これぞクサメタル!


No.6 Carry On / GALNERYUS
 

前の曲から間髪入れず、小野正利のハイトーン・スクリームで入るイントロで鳥肌。


No.7 Celestial Summer / NEGATIVE
 

激哀のサビのコーラスによる盛り上がりが絶品のバラード。


No.8 Anger And Apathy / AS I LAY DYING
  胸に突き刺さるかのような激情と悲しみを感じさせるエモーショナルな名曲。

No.9 Undone / MUTINY WITHIN
 

中間部のピアノを絡めた間奏パートがたまらないメロディック・メタルコア。


No.10 Land Of The Free / ACCEPT
  この勇壮な名曲が日本盤ボーナス・トラックという事実が信じ難い。もちろん「Pandemic」や「Rolling Thunder」も最高だが。

 


2010年を振り返って


BULLET FOR MY VALENTINEを1位に選出して若者ぶってみようかと思いましたが、年末にAVANTSIAの来日公演で大感動して、やっぱコレだな、と。まあ、このサイトに期待されているのもBFMVよりこういうアーティストでしょう。といいつつ、やはり若い世代のバンドではBFMVに結構期待していて、次作あたりで「10年代のブラック・アルバム」みたいな大傑作を作って全米No.1を目指してほしいな、などと思っていたり。

強い印象を残す作品が少なくて10選を選ぶのに苦労した昨年と違い、今年は10選に入れてもいいな、と思えるアルバムが多くて逆の意味で選出に苦労しました。アルバムは10選に入れたACCEPT以外にもTREATやRATTといった「復活」組が、おさおさ全盛期に劣らぬ傑作をリリースしましたし、SCORPIONSや、RAGEなど解散せずにキャリアを重ねてきたベテランの作品もバンドの地力を感じる力作だったと思います。

HELLOWEEN、GAMMA RAY、BLIND GUARDIAN、ANGRA、RHAPSODY OF FIRE、KAMELOTといったこのサイトの「定番」的なアーティストの新譜も、どれも「最高傑作」とは言えないものの悪くない作品だったし、一方でBLACK VEIL BRIDESやRECKLESS LOVE、MUTINY WITHINといった新人バンドの作品にもかなり気に入った作品が多く、そういう意味では充実した一年でした。

世の中を見るとIRON MAIDENの新作が世界21ヶ国のチャートでNo.1に輝いたことを筆頭に、AVENGED SEVENFOLDの新作が全米1位、BULLET FOR MY VALENTINEの新作は全米3位と、若手バンドも活躍、全米TOP10に広義のHR/HMが両手の指で足りないほどランクインするという、チャート成績的な意味ではHR/HMバブルと言われた80年代以来の活況を呈している。

ただ、それは音楽が売れなくなったことにより、HR/HMのようにコアなファンをつかんでいるジャンルが持つ「組織票」が相対的に力を持つようになったに過ぎないという面もあるわけですが、それでも音楽ジャンルのひとつとして「メタル」が完全に存在感を回復したことは間違いない。

今年NWOTHM(New Wave Of Traditional Heavy Metal)なる、若いバンドが古典的なサウンドへアプローチするようなムーヴメントが表面化してきたことも、「時代が一周した」ことを象徴する動きといえるだろう。

実際の所、この年渋谷にあったHMVの旗艦店がクローズし、かつてメロスピ愛好家の聖地であったDISK HEAVENが東京から撤退するなど、大型店から専門店までパッケージ販売としての音楽ビジネスはもはや死に瀕していると言っても過言ではないのですが、ことHR/HM作品のリリースに関してはメジャーからインディーまでむしろ年々活性化している感さえあります。

一方でロニー・ジェイムズ・ディオが癌で亡くなったり、SCORPIONSが解散を表明したり、JUDAS PRIESTが大規模ツアーからの引退を発表したりと「70年代組」には年齢的な限界が来ていることを感じさせられるニュースが目に付くようになり、さらにロニー以外にも訃報が多く、HR/HMファンにとっては残念なニュースも多い一年でした。

しかし個人的な話に限定すると、METALLICAやAC/DC、M.S.G.に、LOUD PARK 10で観たOZZY OSBOURNE、MOTORHEAD、ACCEPTなど、HR/HMの「レジェンド」のライヴをたくさん観ることができ、その上、AVANTASIAの来日公演で私にとって上記の大御所以上のレジェンドであるカイ・ハンセンとマイケル・キスクが同じステージに立つ瞬間に立ち会うなど、なかなかに充実したメタル・ライフを送れた一年だったと思っています。


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